プロジェクトストーリー
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STORY 04 世代をつなぐ、想いとおもてなし。
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Oさん・Wさん・Kさん STAFF
スタッフ一同
Project Outline
開業13周年を迎える東京スカイツリー。そこには、接客業に憧れて入社した新卒スタッフ、接客業の経験のある中途社員、オープニングスタッフとして長年現場を支えてきたリーダーなど、さまざまな世代と背景を持つ仲間が活躍している。共通するのは、「世界一のおもてなしを届けたい」という想い。日々の業務で生まれる気づきや課題に向き合いながら、お互いを認め合い、支え合うディレクターたちのリアルな声をお届けします。
ディレクターO(写真左)、ディレクターW(写真中央)、ディレクターK(写真右)
東京スカイツリーと私たちの“おもてなし”
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Kさん:大学では外国語を専攻していて、いつか観光施設で働きたいと考えていました。東京スカイツリーの求人を見つけたとき、「自分の言葉を使って世界中のお客さまと関われるかもしれない」と感じたのが、入社のきっかけです。
Oさん:それはよくわかります。私は「たくさんの方の特別な思い出に関われる仕事がしたい」と思って、東京スカイツリーに飛び込みました。実際に働いてみて、想像以上に多様なお客さまと出会えて、学びの多い日々です。
Wさん:おふたりは想いがしっかりしてますね。僕はというと、「なんかカッコよさそうだな」という直感でオープニングスタッフに応募しました(笑)。でも、気がつけば13年。この場所とともに自分も成長してきたなと、今では誇りに感じています。
Kさん:私は印象に残っているエピソードがあって、入社して間もない頃、エレベーターを待つ場所が演出でやや暗くなっていることに気づいて。そこにいらっしゃったお客さまが、パニック障害をお持ちの方で、暗い場所に強い不安を感じていたんです。最初は戸惑いましたが、エレベーターの人数を調整して静かな空間をつくり、座り込んでしまったその方の背中をやさしくさすりながら、「気にしないでくださいね。大丈夫ですから」とお声がけしました。しばらく落ち着いてから、無事に展望台へ上がってくださったときは、本当に嬉しかったですね。
Oさん:Kさんのその対応、本当に素晴らしいと思います。お客さまの状態に気づき、その場でできる最善の行動をとるのは、簡単なようでいてとても難しいことですよね。私の場合は、お客さまに安心していただけるように、表情や声のトーンに気を配ったり、状況に合わせてゆっくり丁寧にご案内するように意識しています。
Wさん:おもてなしって、特別なことをするわけじゃないんですよね。お客さま一人ひとりに合わせた「そのとき、その人にとってのベストな対応」を考えて行動する。その積み重ねが、“世界一のおもてなし”につながっていくんじゃないかと思います。
Oさん:本当にそう感じます。どんなときも、お客さまにとって居心地の良い空間をつくること。その姿勢が、また来たいと思っていただける場所につながっていくのだと信じています。
世代を越えてチームで支え合う日々
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Oさん:この職場のいいところは、立場や年齢に関係なく話しやすい雰囲気があることですね。「ちょっと聞いてもいいですか?」って、自然に声をかけられる環境が整っています。
Kさん:そうですね。私も入社当初は不安もあったのですが、相談にのってくれる先輩がいてすごく助けられました。最近は、自分が相談を受ける立場にもなってきたので、「聞いてもらえる嬉しさ」を今度は自分が返していきたいなと思っています。
Wさん:現場の上司との距離も本当に近いですよね。私もそうですが、壁を感じることなく、誰にでも気軽に声をかけられます。怖くて話せない、なんてことは一切ありません。
Oさん:連携面で言えば、部署間のやりとりも重要です。たとえば、お客さまから落とし物など問い合わせがあった際、部署間で連携しながら探し、お渡しをしたり、迷子のお子さまと保護者を合流させるなど、無線や電話で常に情報を共有しながら対応しています。
Wさん:私たちの現場は、救護対応なども含めて、チームで動くのが基本なんです。お互いに何をしているか把握し合っているからこそ、いざというときに素早く動けますし、日々の積み重ねが信頼につながっていると感じます。
Oさん:新しく入ったスタッフにも、マンツーマンで先輩がついて一緒に業務を進める体制があるので、自然と信頼関係を築くことができます。そこから部署ごとにも「この人に相談すれば大丈夫」というつながりが広がって、チームとしての一体感も深まっていきました。
Kさん:本当に、そういう雰囲気があるからこそ、お客さまに対しても自然と連携が取れますよね。みんなで支え合って、いい空気を作ることができていくのを実感しています。
日々の挑戦と、これからの未来
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Wさん:ここ数年で、海外からのお客さまが非常に増えました。特に平日の夜は、展望台が外国人のお客さまで賑わう日もあります。それに合わせて、今では全スタッフが英語のアナウンスを行える体制になりました。
Kさん:私も最初は台本を読むだけで精一杯だったのですが、今では天候や景色に応じて、一言添えるようにしています。「今日は富士山が見えますよ」など、お客さまの気持ちに寄り添ったご案内ができるよう意識しています。
Oさん:お客さまとより深く関わるには、やっぱり会話が大事ですよね。最近では、「次にいらっしゃる際は、○○がおすすめですよ」といったように、次の来訪に向けたお声がけも心がけています。東京スカイツリー自体も10年以上が経ち、初めての来場という方は少なくなってきました。だからこそ、記憶を“上書き”するような体験を届けていきたいと思っています。
Wさん:社内でも、“ありがとう”の気持ちをもっと伝え合おうという動きがあります。誰かの頑張りに気づき、しっかり言葉で伝える。それができる職場って、素敵ですよね。
Kさん:本当にそう思います。感謝が自然に行き交う環境って、働く私たちにとっても大切ですし、それはきっとお客さまにも伝わっていると思います。
Oさん:東京スカイツリーは、景色だけを楽しむ場所ではなく、私たち人との出会いや会話も含めて“体験の場”です。だからこそ、これからも“私たちだからこそ届けられるおもてなし”を大切にしていきたいです。